うつ病と労災について

◆うつ病と労災について

    社会情勢、労働環境の急激な変化に伴い、労働者のストレス、心の健康問題が深刻
    化しています。(財)社会経済生産性本部が2004年に行った調査(対象:全上
    場企業2676社の人事労務担当者、回収率10%)では、約6割の企業が、最近
    3年間で企業内の「心の病」が増加傾向にあると回答していました。「心の病」に
    よる1ヶ月以上の休業者は66.8%の企業で存在しており、従業員数3000人
    以上の企業では95%を超えていました。「心の病」の多い年齢層は30歳代、次
    いで40歳代でした。「心の病」の中で最も多い疾患はうつ病で、全体の85%以
    上を占めています。

    ①労災認定までの手順
    原則として災害(疾病)が業務上と判断されるためには、本人、あるいは家族の申
    請、事業主の証明、医師の診断書が必要であり、それらを管轄の労働基準監督署に
    提出し、決定権は労働基準監督署長にあります。2000年度から47都道府県の
    労働基準局内に精神障害の労災認定に関する専門部会が設置され、監督署へ労災請
    求すると、調査官が十分調査した上で、労働局内の精神障害専門部会(3名の労災
    委員(精神科医))において協議された後、部会の判断をふまえて監督署長により
    業務上外の決定が下されます。
    
    判断要件
    次の要件を全て満たさなければならない
    1)対象疾病※に該当する精神障害を発病していること。
    2)対象疾病の発病前に概ね6ヶ月の間に、客観的に当該精神障害を発病させる恐れ
      のある業務による強い心理的負担が認められること。

    3)業務以外の心理的負荷及び個体側要因により当該精神障害を発病したとは認めら
      れないこと。

             
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               業務による心理的負荷の評価を行う
             (職場における心理的負荷評価表を用いて)
       評価表は各項目別に分かれており、それぞれ該当する項目の心理的負荷強度
       を弱・中・強と様々な観点から判断する。

                     総合評価
               
                  弱   中      強
                  ↓   ↓      ↓
                  業務外と認定   次のステップへ
                             ↓
              業務以外の心理的負の評価を行う
             (職場以外の心理的負荷評価表を用いて)
       評価表は職場以外の出来事について、細かく項目が定められており、それぞ
       れの項目について強度Ⅰ・強度Ⅱ・強度Ⅲと判断する。
            ↓                   ↓
       特段の業務以外の心理的          強度Ⅲの出来事の心理的負荷
       負荷がない、かつ特段の          が極端に大きい場合、または
       個体側要因がない。            個体側要因に顕著な問題がある。
            ↓                   ↓
          業務上労災                総合判断
                        (業務が有力な原因となっているか判断)
                          ↓             ↓
                        業務上労災          業務外

       上記プロセスに従って労災認定が行われます。認定に要する期間はそれぞれで
       あり、時間がかかる事が予測されます。

     
     ※対象疾病
      症状性を含む器室性精神障害  精神作用物質使用による精神・行動障害
      統合失調症、統合失調型障害及び妄想障害  気分(感情)障害(鬱病)
      神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害
      生理的障害及び身体要因に関連した行動症候群
      成人の人格障害及び行動の障害  知的障害(精神遅滞)
      心理的発達の障害  小児青年期に発症する行動および情緒障害

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メンタルヘルス対策の導入が不可欠です