労災未加入で事故発生、どうなる?
◆もし労災に未加入で事故が発生したら
労働者災害補償保険法の強制適用事業の事業主は、その事業が開始された日、また
は適用事業に該当するに至った日に、労災保険に係る労働保険の保険関係が成立す
す。保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日(翌日起算)から10日以内
に、保険関係成立届を監督署に提出しなければなりません。しかし、この提出
を怠っていると、もし労災事故が発生した場合に、保険給付を受けることが出来ない
こともあります。それは中小企業であれば、多額の補償を背負い、経営を圧迫し、
もしくは倒産してしまう可能性すらあるのです。
※行政機関(監督署)から保険関係成立届の提出について指導等を受けたにもかか
わらず、提出を行っていない事業主は「故意」が認定され、事故が起きた場合にか
かる保険給付相当額に100%を乗じて得た額が徴収されます。また行政機関からの
指導等はないが、保険関係成立以降1年を経過してもなお提出していない事業主は
「重大な過失」が認定され、保険給付相当額に40%を乗じて得た額が徴収されます。
★厚生労働省のパンフレットより★
A社では、今まで労災事故を発生させたことがなく、また保険料の支払いが負担に
なることから、労災保険の加入を行っていなかった。
ところが、先般従業員B(賃金日額1万円)が労災事故が原因で死亡し、遺族の方
に対し労災保険から遺族補償一時金の支給が行われた。
労災事故が起こる以前にA社が都道府県労働局の職員から労災保険の加入手続きを
行うように指導を受けていたにもかかわらず、その後も労災保険の加入手続きを行
わなかった場合は、「故意」により手続きを行わないものと認定され、保険給付額
の金額が費用徴収されることになります。
この場合の費用徴収額は概ね次の通りとなります。
遺族補償一時金の額(10,000円(労働者の賃金日額)×1000日分×100%
=10,000,000円
A社について、労災事故が起こる以前に労災手続きを行うよう指導を受けた事実は
ないものの、労災保険の適用事業となったときから1年を経過して、なお手続きを
行わない場合には「重大な過失」により手続きを行わないものと認定され、保険給
付額の40%の金額が費用徴収されることになります。
この場合の費用徴収額は概ね次の通りとなります。
遺族補償一時金の額(10,000円(労働者の賃金日額)×1000日分× 40%
= 4,000,000円
以上の金額のように中小企業にとっては大変な負担を強いられます。負担どころか
会社の存続自体も危ぶまれます。




