助成金と就業規則
助成金を受給したいのであれば就業規則はとても重要です。
(1)申請書類に添付又は事前に変更の届出を求められる助成金
申請の際に確認される内容は
「本当にその企業努力が行われているか」
「従業員全員に対する平等なものなのか」
という事です。
助成金は一定の企業努力に対して支給されるものです。そしてその努力
は継続したものでなければなりません。 就業規則は会社のルールで
あり、従業員全員に閲覧の自由が保障されています。その企業努力
の証明と公平さを保障するものが就業規則なのです。
就業規則の提出・変更が必要な助成金の例
・中小企業定年引上げ等奨励金
65歳未満の定年を定めている会社が就業規則を見直して定年を65歳ま
でに引き上げ又は定年を廃止した場合に支給される助成金です。就業
規則にその事を明記する必要があります。
・中小企業子育て支援助成金
育児休業又は短時間勤務制度導入後、初めて制度利用があった場合に
支給される助成金です。就業規則で育児休業の記載が必要です。
・両立支援レベルアップ助成金
小学校就学前の子供を育てる従業員に対して新たに就業規則で時間短
縮制度やフレックスを利用できるものと定め実際に3歳児~小学校就学時
期前の育児を行う社員に利用させた場合支給される助成金です。就業規
則で記載されている必要があります。
・パートタイム助成金
パートタイマーから正社員への転換制度の導入などを行う会社に支給される
助成金です。正社員への転換制度の導入を就業規則などに盛り込む必要が
あります。
以上の制度は明確に就業規則に盛り込まれていなければ支給されない
ケースがあります。
(2)受給後にその存在価値が問われる就業規則
これまで説明させていただきましたように企業の継続的な努力が助成金
受給の条件です。受給が終わればその制度を終了していいわけではあり
ません。最初の設定(就業規則への記載)を誤れば受給金額をはるかに超
える支出の危険性があります。助成金の金額だけでなく、いつ、どこで、どう
いった社員にその制度の恩恵を与えるのかといった内容を充分専門家と話
し合い就業規則に反映させていく必要があります。また将来的に助成金を
受給する為の制度が必要なのかその他制度や現在の従業員規模、売上規
模から判断していく必要があります。そのために今までのトラブルにその都
度進化してきた就業規則は絶好の判断基準となります。
ある助成金がもたらしたトラブル・・・・
昔、人材を確保する事で得られる助成金制度を利用した社長。受給要件の
中に一定以上の賃金を保証しなければならない条件があり、助成金で充分
まかなう事ができると判断した。経営者は事業規模に不相応な賃金で新たな
雇用を行った。そもそも人材とは不確定な要素が多く、期待した業績が確保
されるかは保障されてはいない。新しく入社した人材は営業成績が甚だ悪く、
業務態度も悪かった。散々本人を指導した末、最後には解雇か減給も仕方が
ない事態までに発展した。従業員側は雇用契約時の契約違反を申し出て監
督署の指導対象にもなった。結果として3年以上にわたり、高額な賃金を払
い続け、解雇予告手当、有給休暇の消化を含め高額な支出を強いられ
る事態を招く結果になった。
上記のようなトラブルは就業規則で減給の条件や評価制度、服務規程などを
充分に議論し助成金受給に対して慎重な対策がなされていれば、あるいは回
避ができたかもしれなケースだと考えられます。
就業規則とは会社を守る強力なツールである事はすでにご存知の方が多いと
思っています。社員に守ってほしいルールや問題社員を穏便に会社から退場
いただく根拠として必ず必要ですし、社員の成長や会社の変化を促進していく
為の罰則をを法律的に問題のない形にする事も就業規則の役目です。
その事はご理解いただいていることと思います。
就業規則についての詳細については当ネットワークの就業規則作成案内のペー
ジを参考になさってください
就業規則作成
URL http://www.sr-24nippon.jp/kisoku/
就業規則は助成金の受給成否だけではなく、その後の運用についても
会社を円滑にし、効果的な助成金の受給を実現する為のなくてはならな
いツールなのです。
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