キャリア形成促進助成金
キャリア形成促進助成金
この助成金は、従業員のキャリア形成を促進するために職業訓練等の能力開
発を段階に分けて行い、体系的にキャリア形成する事を目的とした教育制度を
整備し実施する事業主に対して給付してもらえます。訓練等支援給付金と職業
能力評価推進給付金の2つの給付金があります。対象労働者は雇用保険の被
保険者でなければならず、また企業の規模によって、助成対象とならない場合
もあります。
給付の要件として、次のいずれにも該当する事業主であって、あらかじめ、独立行
政法人雇用・能力開発機構各都道府県センターの受給資格認定を受けている
ことが必要です。
(1) 雇用保険の適用事業の事業主であること。
(2) 職業能力開発推進者を選任し、都道府県職業能力開発協会に選任届を提出
していること。
(3) 労働組合等の意見を聴いて事業内職業能力開発計画(※1)を作成している
事業主であること。
(4) 事業内職業能力開発計画に基づく年間職業能力開発計画(※2)を作成して
いる事業主であって、当該計画の内容を従業員に対して周知している事業主
であること。
(5) 事業主の命令による職業訓練を受けさせる場合は、職業訓練を受けさせる期
間において、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払っ
ていること。
(6) 従業員の申し出により教育訓練等を受けるための職業能力開発休暇を与える
場合は、職業能力開発休暇期間において、労働協約又は就業規則等に定めた
賃金を支払っていること。
(7) 労働保険料を過去2年間を超えて滞納していないこと。
(8) 過去3年間に雇用保険三事業に係るいずれの助成金についても不正受給を行
ったことがないこと。
※1 事業内能力開発計画とは
職業能力開発促進法第11条第1項に基づいて、事業主が、従業員に係る
職業能力の開発及び向 上を段階的かつ体系的に行い、かつ、職業生活
設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を 促進するために作成
する計画をいいます。
※2 年間職業能力開発計画とは
事業所において事業内職業能力開発に基づいた訓練・職業能力開発のた
めの休暇・職業能力の評価・キャリア・コンサルティング・その他の職業能力
開発に関する計画であって、1年毎に定めるものをいいます。
■ 企業の区分について
企業の区分は、下表によって判断します。企業の主たる事業の区分ごとに、
「企業の資本の額又は出資の総額」若しくは「企業全体で常時雇用する労働
者の数」のいずれか一方に当てはまる企業が中小企業となります。
営利法人以外の法人(非営利法人)については、常時雇用する労働者数に
よって判断します。非営利法人は、公益法人(財団法人・社団法人)・学校法
人・宗教法人・医療法人・社会福祉法人・特定非営利活動法人・協同組合
(農業協同組合、生活協同組合、信用協同組合 等)・相互会社・中間法人
等がこれに該当します。
主たる事業
小売業(飲食店を含む)
企業の資本の額又は出資の総額 5,000万円以下
企業全体で常時雇用する労働者の数 50人以下
サービス業
企業の資本の額又は出資の総額 5,000万円以下
企業全体で常時雇用する労働者の数 100人以下
卸売業
企業の資本の額又は出資の総額 1億円以下
企業全体で常時雇用する労働者の数 100人以下
製造業・建設業・運輸業その他
企業の資本の額又は出資の総額 3億円以下
企業全体で常時雇用する労働者の数 300人以下
1.訓練等支援給付金
訓練等支援給付金は、次の1)から4)に取り組む事業主に助成する給付金です。
1)専門的な訓練の実施に対する助成(対象:中小企業)
従業員に、専門的な知識・技能を追加して習得させることを内容とする職
業訓練又は新たに職業に必要な知識・技能を習得させることを内容とする
職業訓練を受けさせる事業主に助成します。
■助成対象となる訓練形態
・OFF-JT(※1)により実施される訓練(事業主が自ら企画し実施する訓練
又は教育訓練機関で実施される教育訓練)
・10時間以上で実施する訓練
◆支給額
・訓練実施に要した経費の1/3に相当する額
(訓練を実施するための設備・会場の借上げ料、教科書代・教材費、部外講師
の謝金、教育訓練機関に支払う入学料及び受講料)
・訓練実施時間に応じて支払った賃金の1/3に相当する額
※1 「OFF-JT」とは、生産ライン又は就労の場における通常の生産活動と区別し
て業務の遂行の過程外で行われる訓練をいいます。
2)短時間等労働者への訓練に対する助成(対象:大企業・中小企業)
雇用している短時間等労働者(パートタイム労働者・契約社員 等)(※1)
に、高度な技能・知識を習得させる若しくは正社員への転換に必要な技能・
知識を習得させるために職業能力高度化支援制度(※2)又は通常労働者
転換制度(※3)に基づいた職業訓練を受けさせる事業主に助成します。
※1 短時間等労働者とは、次のイ及びロに該当する者をいいます。
・雇用期間の定めのない労働者であって、1週間の所定労働時間が正
社員の1週間の所定労働時間に比べ短く、かつ、30時間未満である
労働者
・雇用期間の定めのある労働者
※2 職業能力高度化支援制度
・短時間等労働者に高度な技能・知識を習得させるための職業訓練を
受けさせ、かつ、これにより習得された技能・知識についての評価等
を行う制度であって、労働協約又は就業規則により設けられているも
のをいいます。
※3 通常労働者転換制度
・短時間等労働者に正社員への転換に必要な技能・知識を習得させる
ための職業訓練を受けさせ、かつ、正社員への転換を行う制度であっ
て、労働協約又は就業規則により設けられているものをいいます。
■助成対象となる訓練形態
・OFF-JTにより実施される訓練
(事業主が自ら企画し実施する訓練又は教育訓練機関で実施される教育訓練)
・10時間以上で実施する訓練
◆支給額
・訓練実施に要した経費の1/3(中小企業は1/2)に相当する額
(訓練を実施するための設備・会場の借上げ料、教科書代・教材費、部外
講師の謝金、教育訓練機関に支払う入学料及び受講料)
・訓練実施時間に応じて支払った賃金の1/3(中小企業は1/2)
に相当する額
※4
この助成措置は、制度を導入してから2年間に限るものです。2年を
経過した以降は、上記1)の助成措置の扱いになりますので、中小企
業の助成率は1/3となり、大企業は助成対象となりませんので、ご
注意ください。
3)認定実習併用職業訓練に係る助成(対象:大企業・中小企業)
厚生労働大臣の認定を受けた「実習併用職業訓練(※1)」を実施する
事業主に助成します。
■助成対象となる訓練形態
・企業内におけるOJT(※2)と教育訓練機関で行われる教育訓練(OF
F-JT)を適切に組み合わせて実施する訓練
・実施期間 6ヶ月以上2年以下
・総訓練時間を1年あたりの時間数に換算して850時間以上であること。
そのうち、OJTの実施時間が総訓練時間の2割以上8割以下であること。
◆支給額
・OFF-JTによる訓練の実施に要した経費の1/4(中小企業は1/3)に
相当する額(教育訓練機関に支払う入学料及び受講料)
・OFF-JTによる訓練の実施時間に応じて支払った賃金の1/4(中小企
業は1/3)に相当する額
・OJTによる訓練の実施時間に応じて、受講者1人につき1時間600円
※1
職業能力開発促進法第10条の2に規定された訓練で、教育訓練機
関等で実施される座学等(OFF-JT)と事業所で実施するOJTを適切
に組み合わせて実施される訓練をいいます。
※2
「OJT」とは、業務の遂行の過程内における実務を通じた実践的な
技能・知識の習得に係る職業訓練をいいます。
4)自発的な職業能力開発の支援に対する助成(対象:大企業・中小企業)
従業員の自発的な能力開発を支援する制度(自発的職業能力開
発経費負担制度(※1)及び職業能力開発休暇制度(※2))を就業
規則又は労働協約等に設け、従業員の能力開発の経費を負担した
り、職業能力開発休暇を与える事業主に助成します。
■助成対象となる訓練形態
教育訓練機関により実施される教育訓練
業務命令でなく、労働者が自発的に受講する教育訓練・職業能力検
定・キャリア・コンサルティング
※
教育訓練機関によっては、訓練時間の下限が設けられていますの
で、詳しくは、機構各都道府県センターへお問い合わせください。
◆支給額
・事業主が負担した能力開発に係る経費の1/4(中小企業は1/3)に相当する額
・職業能力開発休暇期間中の訓練時間に応じて支払った賃金の1/4(中小企業は
1/3)に相当する額
・制度導入に係る奨励金
制度導入後3年以内に、その制度を利用して能力開発を実施した者が発生した場
合には、次のとおり支給
a 中小企業の事業主
それぞれの制度を導入し、その制度を利用して能力開発を実施した者が発生した場合
に、それぞれ15万円を支給(1事業所1回に限る)また、各制度利用者1名につき5万
円支給(1事業所あたり延べ20人を限度)
※2つの制度のうち、どちらか一方の制度を導入した場合でも支給されます。
b 大企業の事業主
「職業能力開発休暇制度」を導入し、その制度を利用して教育訓練(訓練時
間が80時間以上の教育訓練に限る)を受講した者が発生した場合にのみ、
15万円を支給(1事業所1回に限る)
また、制度利用者1名につき5万円支給(1事業所あたり延べ20人を限度)
・制度の利用促進に係る奨励金
中小企業の事業主に対して制度を導入してから3年経過後において、1年
あたりの過去最大の制度利用者数と比較して、増加1名分あたり2万円を支
給(年間5人分(10万円)を限度)
※1
自発的職業能力開発経費負担制度とは、従業員が自発的な職業能力
開発を行う際に、事業主がこれに係る経費の一部又は全部を負担する
制度です。
※2
職業能力開発休暇制度とは、従業員が自発的な職業能力開発を行う
際に、事業主が職業能力開発休暇をする制度です。職業能力開発休暇
は、自発的な職業能力開発を行う労働者に対して、事業主が付与する
休暇をいい、労働基準法39条の規定による年次有給休暇制度とは区
別されるものです。
2.職業能力評価推進給付金
従業員に厚生労働大臣が定める職業能力検定(企業内検定は除きま
す。)を受けさせる事業主に助成します。
◆支給額
職業能力検定の受検料の3/4に相当する額
職業能力検定の受検時間に応じて支払った賃金の3/4に相当する額
3.助成金を受給するための留意点
1) 本助成金には、支給額の制限が設けられています。申請額よりも、受
給できる額が少ないことがあります。
2) 各給付金には、支給要件が定められています。機構が定める要件に合
致していない場合は、助成金を支給できません。
3 ) 助成金は国の財源によるものです。不正に助成金の支給を受けた場
合には助成金の返還を求め、関係機関へ通知します。助成金の適正な
活用をお願いいたします。
お問合せをクリックして、お近くの社会保険労務士にご相談下さい。



